備忘

タイトルの通りです

余暇

朝食のトーストは、鉛のように重く感じてなかなか飲み込めなかった。今まで自分の両足だけで立っていたと思っていたのに、好きを自覚するたびにまっすぐ立てているのかもわからなくなっていく。もしくは、すでにぐらぐらとふらついてることに自分で気づいていない可能性さえあった。普段の祝日休みを返上している分、ゴールデンウィークが人より長くもらえることはありがたく思うが、考え事をする時間に多くの時間を割いてしまい、気が休まっている感じはしなかった。図書館で借りてきた本たちが私をにらむように積み上がっている。飼っているラブラドール・レトリバーが床に伏せて眠るとき、彼女のお腹のうえで窓からさす木漏れ日が揺れる。それを眺めている時間だけは、これが幸せなんだと思えた。